Q6.局部のかゆみや痛み、ニオイを起こさないようにするには、具体的にどのように対処したらよいのでしょうか?
まずは風通しを良くすることです。皮膚と下着、あるいは皮膚とパッドの間に少しすきまのできるような服装・下着を心がけましょう。
お仕事中や外出中はどうしても密閉せざるを得ないのでしたら、せめて帰宅後は着替えてデリケートゾーンが『息をできる』ようにしましょう。
男性が帰宅したらネクタイをとるように、女性もパッドをはずした方がよいですね。
Q7.ニオイの気になるときにパンティライナーを使うのは構いませんか。
ニオイの気になるときは、腟の常在菌のバランスが崩れています。ニオイのためにどうしてもパッドをあてたくなるのは、わからないでもありませんが、パッド類で外陰部と腟を締め切ることでは、またまた悪循環になってしまいます。
子宮や腟の健康、デリケートゾーンのケアという考え方では、長時間にわたって外陰部を締め切り蒸れるままにしておくことは問題です。ニオイが気になるときこそ、外陰部と腟を締め切るのはやめ、着衣などを工夫して外陰部の風通しをよくすることを考えましょう。
Q8.ニオイが気になるとき、オーデコロンをつけても構いませんか?
下着や外陰部の皮膚、粘膜には、化粧品や香水などをつけないでください。外陰部がかゆいとき、顔面の皮膚で言うなら化粧負けをしているのに近いですから、石鹸やクレンジングにしてもその他の化粧品にしても、じかに香料をつけることは避けましょう。くどいようですが、なるべく刺激を減らし通気のよい服装にして、3~4日間皮膚や粘膜の回復を待つことです。
Q9.産婦人科へ受診する必要のあるのはどのような場合ですか?
かゆみとニオイで産婦人科へ受診する人のほとんどは、薬剤など医学的治療の必要があまりない、というかむしろ医学的な手段によっては問題を解決できないケースです。問題の本質は病原体による病気というより生活習慣に在り、医学的なケアよりも正しい衛生管理がカギです。正しい衛生管理ができれば問題は解消します。
受診するより前にまず着衣やパッド類を点検、下着やパッド類による密着や密閉を避けてください。洗浄便座については、ビデも肛門洗浄もあっさりと洗う(洗いすぎを避ける)ようにして、3~4日経過をみて下さい。強い水流を腟内へ浴びせないようにしてください。
蒸れないように、皮膚や粘膜を傷めないように(洗いすぎない、掻きむしらない、擦らない)管理していれば、ふつうは3~4日でよくなります。これでもしもよくならなかったら、さらに自己治療することは避けて産婦人科へ相談してください。
処方箋なしに薬局で買える外用薬もありますが、添付文書に粘膜につけないよう注意書きがあるものは、外陰部には塗布できません。激烈なかゆみなど、セルフケアで3~4日間をしのぐことすら難しい場合は、迷わず受診してください。その場合は医学的な応急処置の出番です。