ISO19026について
ISO 19026 発行の目的
本国際規格は、以下の問題を解決するために作成しています。
- トイレ内には通常一人で入るため、わからない場合でも他人に聞くことができません。視覚に障害のあるユーザーはトイレに入ると、まず壁全体を手で触り設備の配置や種類を事前に確認しなければならず、必要以上に時間と労力を要します。
- 肢体が不自由なユーザーは、洗浄ボタンや紙巻器の設置位置によっては自身の動作特性と合わないことがあり、使いにくいまたは使えない場合があります。
視覚に障害のあるユーザーのボタン探索(例)
肢体が不自由なユーザーのボタン操作(例)
ISO 19026の概要
本国際規格は、上記の問題に対して、器具の形状、色、配置上の配慮を示しています。
- 便器側面の壁に、肢体が不自由なユーザーが便器に座った状態で手が届く範囲に、紙巻器、洗浄ボタン、呼び出しボタンを設置
- 視覚に障害のあるユーザーが触って位置を把握しやすいように、紙巻器の上に洗浄ボタンを、呼出しボタンは洗浄ボタンと同じ高さでその水平後方に配置
- 視覚に障害のあるユーザーが触って洗浄ボタンおよび呼出しボタンの区別がつくように、ボタンの形と色を規定
上記、国際規格 ISO 19026の元となった日本規格 JIS S 0026:2007については詳しくはこちらをご覧ください。
JIS S 0026:2007 高齢者・障害者配慮設計指針-公共トイレにおける便房内操作部 (便器洗浄ボタン及び呼出ボタン)の形状、色、配置及び器具の配置