JIS Z 8210(案内用図記号)が2019年2月20日に改正され、「洋風便器」「和風便器」「温水洗浄便座」の3つの案内用図記号が追加登録されました。
当工業会では、 昨今の訪日外国人観光客の急増を受け、“だれでも安心して使えるトイレ環境”を目指し、パブリックトイレにおける洋式・和式トイレの表記、さらには“おもてなしトイレ”の要となる温水洗浄便座の設置の有無が一目でわかる図記号の作成を検討してまいりました。
これら3つの図記号をJIS化することを目的に、工業会内に「トイレに関する案内用図記号事前検討会」を設置、図記号案の作成を行いました。図記号案作成においては、理解度試験(図記号が何の機能を表すものかを確認する試験)及び視認性試験(図記号の大きさを小さくしても何を表しているかが分かるかを調べる試験)を、日本国内及び海外5か国(中国,韓国,米国,ドイツ,インドネシア)で実施、海外の方が見ても一目でわかりやすい図記号の作成を目指しました。その後、JIS Z 8210(案内用図記号)改正原案作成委員会での審議を経て承認されました。
番号 | 表示事項 | 図記号 | 記事 |
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5.1.59 | 洋風便器 Sitting style toilet |
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5.1.60 | 和風便器 Squatting style toilet |
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5.1.61 | 温水洗浄便座 Spray seat |
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案内用図記号のデータタウンロード
今回追加登録された「洋風便器」「和風便器」「温水洗浄便座」の3つの図記号は、ホテルや商業施設、駅などの公共施設、宿泊予約サイトなど様々な場所で、どなたでも自由にご活用いただけます。
「温水洗浄便座」シンボルマーク(図記号)のニーズと活用例
当工業会が実施した、外国人を対象にしたアンケート調査においては、旅行中「必ず温水洗浄便座があるトイレを使う」「できるだけ温水洗浄便座があるトイレを使う」と答えた方が8割以上に上り、また、「旅行中に温水洗浄便座の設置情報があると役立つ」との回答も9割近くに上る結果となっています。また、施設関係者へのアンケートでは、約7割の方が「温水洗浄便座の設置表示/サインを利用したい」と回答しています。
温水洗浄便座は日本の”おもてなしトイレ”の要として、シンボルマークの設置はトイレ内だけでなく、施設案内板やパンフレット、各種WEBサイトなどで広くご活用いただくことを目指していきます。